沖縄では、食用として知られている二枚貝で、マリンアクアリウムの世界ではほとんどが養殖された個体となります。メタリックなブルーやエメラルドグリーン、ゴールド系イエローなどのカラーバリエーションが豊富で、個体によって様々な模様が存在します。一般的な二枚貝は、水中のプランクトンやミネラル成分を濾しとって成長しますが、シャコガイの仲間はさらに体内の外套膜に褐虫藻を共生させて、リフレクターのように光を取り入れるために外套膜を広げ、好日性サンゴと同様に光合成をして成長してゆきます。
また、ヒメシャコガイは、水槽の側面から見る色合いと光を垂直に当てて見える色が異なり、外套膜を上見で鑑賞する方がより一層美しく楽しむことができる生物です。
基本情報
生物学的情報 | |
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名前 | ヒメシャコガイ |
別名 | 姫硨磲貝、アジケー、オウギガイ、ボーリングクラム |
学名 | Tridacna crocea |
分布 | 太平洋~インド洋 |
食性 | 植物性プランクン |
グループ | シャコガイ |
飼育要件 | |
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飼育しやすさ | ★★★★☆ 容易 |
入手しやすさ | ★★★★☆ そこそこ見かける |
餌付けしやすさ | ★★☆☆☆ やや難しい |
適正水温 | 約24℃前後 |
水流 | 強 多方向からランダムに |
照明 | 強 (60cm水槽で3000lm程度の明るさで青・白系) |
最大殻長 | 約15cm |
リーフタンクにおける育成のポイント
シャコガイの仲間は、二枚貝にカルシウム質を吸収して形状を形成するため、ミドリイシ飼育に近い飼育環境が望ましく、できる新鮮で清浄な水質・強めの光、及びカルシウムなどの微量元素の添加が必要となります。
光が当たりやすい位置に定着させることが飼育のポイントとなり、人影や生物の動きに反応して貝殻を閉じてしまうのでそっと見守ってあげるようにしてください。
また、シャコガイの仲間は、足糸(そくし)という繊維状の物質を出してライブロックのなどの岩の間に固着します。頻繁な移動や不安定な場所に置いたり、固定されず水流で転がってしまうと弱ってしまうので注意しましょう。なお、小さな稚貝は自ら動きます。
水質浄化として
ヒメシャコカイは、処理能力は高くはないものの、海水を吸収してプランクトンを吸い込み水質浄化をする生き物です。給水するものがなくなると痩せてしまい、外套膜を広げることができないため、水質に影響のない程度にプランクトン質の液体フードを吹きかけてあげると良いでしょう。
ヒメシャコガイ まとめ
カラーバリエーションが豊富な二枚貝でリーフタンクのサンゴと同様に美しい色合いを楽しめる生物です。飼育方法はミドリイシの飼育に等しく、カルシウム質を吸収してヒダ状の貝殻を形成して成長します。強い光を好みリーフタンクでは水面に近い位置に配置すると飼育しやすくレイアウトを作りやすくなります。
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