ネオンテンジクダイは、テンジクダイ科に属する小型の海水魚です。
体長は最大で約4cmと非常に小さく、その半透明の体に黒と青色のライン、そして尾柄部にある赤い斑点が特徴です。この青いラインは見る角度によって色が変わり、黄色に見えることもあります。
光沢のある青ラインと、尾部の赤い発色の組み合わせは、淡水の熱帯魚の中でも有名なネオンテトラを彷彿とさせるカラーリングです。
サイズ感もネオンテトラに近く、淡水の熱帯魚(小型カラシンやコイ科など)と近い感覚で飼育可能です。
一般的なテンジクダイの仲間の性質に準じ、基本的に群れをつくって泳ぎます。
流通量の多いマンジュウイシモチやプテラポゴン・カウデルニーに比べると、体高はかなり低く、泳ぎはさらに機敏です。
性質は極めて温厚で、他魚との協調性もよいです。
餌付けもしやすく、人工飼料でも与えればすぐに食べてくれるでしょう。
とにかく温和な魚種であり、他の魚とも、サンゴともトラブルを起こしません。
このため魚を中心とした水槽ではもちろん、リーフタンクにもおすすめできる魚種です。
基本情報
生物学的情報 | |
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名前 | ネオンテンジクダイ |
学名 | Ostorhinchus parvulus Apogon parvulus |
別名 | レッドスポット・カージナルフィッシュ |
分布 | 西部太平洋 |
食性 | 雑食 |
グループ | テンジクダイ |
飼育要件 | |
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飼育しやすさ | ★★★★★ とても飼育しやすい |
入手しやすさ | ★★★☆☆ 標準 |
餌付けしやすさ | ★★★★★ とても容易 |
混泳適正 | ★★★★★ とても混泳向き |
最大全長 | 4cm程度 |
適正水温 | 20~25℃前後 |
リーフタンクにおける飼育のポイント
魚中心の組み合わせでも、リーフタンクでもどちらとも相性の良い魚種です。
クセの少なさという観点では、クマノミやスズメダイ以上に飼育しやすい魚といえるでしょう。
本種がほかの魚やサンゴを攻撃することはまずありません。
テンジクダイの仲間は見た目より口が大きいことも特徴ですが、本種は最大でも4cm程度と小型です。
本種の口に入ってしまうほどの生物となると、かなり小型になります。
このためよほど極端な組み合わせでない限り、他の生き物を食べてしまうようなトラブルは起こしません。
ネオンテンジクダイは群れで行動する性質がより強いため、複数匹で飼育することが推奨されます。
これによりストレスが軽減され、自然な行動が見られます。
水流に関しては、強すぎる水流は避け、穏やかな水流を維持することが重要です。
ネオンテンジクダイはあまり強い水流を好みません。
他魚種との混泳について
基本的には本種自体は温和です。
気の強い攻撃的な魚を入れるといじめられてしまう可能性がある点には注意しましょう。
小型のハゼやカエルウオ、デバスズメダイなどの温和な魚種が適しています。
気の強い魚や攻撃的な魚との混泳は避けましょう。
その他の注意点
物理的な衝撃
本種は水質にも寛容で餌付きもよく、混泳向きと非常に飼育しやすい魚種です。
ただし、「物理的な衝撃に極端に弱い」ことに注意が必要です。
水槽外へ飛び出してしまった時の他、網で掬っただけでもダメージを受けることがあります。
本種を移動させる際はプラケースで水ごと掬うなど、いかにして体表にダメージを与えないようにするかがポイントです。
飛び出し防止
ネオンテンジクダイはテンジクダイの中でも小型で泳ぎ回る習性を持ちます。
このため、驚いた時などに他のテンジクダイよりも飛び出しやすい点に注意しましょう。
水槽にはしっかりと蓋をすることをおすすめします。
ネオンテンジクダイまとめ
ネオンテンジクダイは、テンジクダイ科に属する小型の海水魚で、体長は最大約4cmです。
半透明の体に黒と青いライン、尾柄部の赤い斑点が特徴です。
温和な性格で、他の魚やサンゴとトラブルを起こさないため、リーフタンクに適しています。
テンジクダイの中でも小型で機敏に泳ぎます。
温和な性格のため、小型のハゼやカエルウオ、デバスズメダイなどと混泳可能です。
気の強い魚や攻撃的な魚との混泳は避けましょう。
とにかくトラブルを起こさないので、リーフタンクとの相性も優れます。
注意点としては、強すぎる水流は避けること。
物理的な衝撃には弱いので、移動や捕獲の際は慎重に行い、プラケースで水ごと掬うこと。
そして飛び出し防止に水槽にはフタをしっかりすること。
この3点を守れば、飼育しやすい魚です。
ネオンテンジクダイは、その美しい外見と温和な性格から、リーフタンクに最適な魚種といえるでしょう。
ぜひ、複数匹の群れで導入してみてください。
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