鮮やかな桃色やオレンジと暖色系色彩を持ち、水槽内を所狭しと泳ぎ回るハナダイ・ハナゴイの仲間。
マリンアクアリウムにおいては丈夫で入手しやすく、温厚な性質でサンゴやほかの魚に悪さをすることはありません。
鮮やかな色彩を持ちゆったりと群れで泳ぐ「アカネハナゴイ」はその代表種といえるでしょう。
1匹当たりのサイズは12cm前後とさほど大きくはありませんが、群れる性質があることと遊泳性が極めて高いことから、広い水槽での飼育が理想的です。
90cm以上の水槽におすすめできる魚です。
同種のオス個体同士は小競り合いをする場合があるので、この点だけ留意しておきましょう。
ハナダイとハナゴイの違い
このグループに属する魚はその多くが「●●ハナダイ」もしくは「●●ハナゴイ」とつきます。
大まかには流線型の体形を持つものがハナゴイ系とされ、体高があるものがハナダイ系とされる傾向があります。
なお、食用魚として流通する通称「花鯛(ハナダイ)」と呼ばれる魚は、標準和名で「チダイ」という全く別の魚です。
リーフタンクとの相性
ハナダイ・ハナゴイの仲間と、リーフタンクとの相性は抜群です。
このグループはサンゴのポリプをついばむようなことはしません。
基本的に群れを作る習性を持つので、少なくとも3~5匹以上で群泳させるのが基本です。
90cm以上での飼育がおすすめです。
餌付けについて
比較的人工飼料に餌付きやすいグループです。
基本的に、餌付けで困ることはあまりないでしょう。
最初から人工飼料を与えても問題なく食べてくれることが多いです。
もし食べない個体の場合は、冷凍または活のイサザアミ(ホワイトシュリンプ)を与えると、良い結果が得られることが多いでしょう。
性転換を行う
ハナダイ・ハナゴイの仲間は性転換を行うことが知られています。
生まれたときはほぼすべての個体がメスで、群れの中で最も大きな個体がオスになることが知られています。
アクアリウム用としては体長5cm前後の個体が販売されていることが多いのですが、これらはふつう、ほぼすべての個体がメスです。
オスはメスに比べ入荷量が少なく、またその性質上大型個体であることが多いです。
メスだけで飼育していると、その中で一番大きな個体がしばらくするとオスになります。
主なハナダイ・ハナゴイ
マリンアクアリウムにおいて、比較的流通量の多いテンジクダイの解説は以下の記事をご確認ください。