透明感のある体色と、大きな口が特徴のテンジクダイの仲間。
マリンアクアリウムにおいては丈夫で入手しやすく、温厚な性質でサンゴやほかの魚に悪さをすることはありません。
鮮やかな色彩を持ちゆったりと群れで泳ぐ「マンジュウイシモチ」はその代表種といえるでしょう。
黄色や赤を基調とした色鮮やかな種もいれば、全身スケルトンな透明感を特徴とする種もいます。
ヤッコやスズメダイのようなビビッドな体色を持つ種は多くありませんが、淡い輝きと発色を持ち群れを成して泳ぐ点が魅力です。
水質も寛容で餌付けもしやすく、とにかくトラブルを起こしません。
スズメダイやクマノミ以上に、飼育しやすい海水魚としても知られています。
リーフタンクとの相性
テンジクダイの仲間と、リーフタンクとの相性は抜群です。
このグループはサンゴのポリプをついばむようなことはしません。
基本的に群れを作る習性を持つので、少なくとも3~5匹以上で群泳させるのが基本です。
餌付けについて
比較的人工飼料に餌付きやすいグループです。
基本的に、餌付けで困ることはあまりないでしょう。
最初から人工飼料を与えても問題なく食べてくれることが多いです。
もし食べない個体の場合は、冷凍または活のイサザアミ(ホワイトシュリンプ)を与えると、良い結果が得られることが多いでしょう。
とにかく飼育しやすい!
とにかく温厚なグループで、こちらから攻撃を仕掛けることは基本的にまずありません。
海水魚中心の水槽、リーフタンク、どちらとも相性の良いグループです。
水質の適応範囲も広く、水質の悪化にも強いです。
餌も特に選り好みしません。
餌付けに苦労することはおそらくなく、人工飼料を与えればすぐに食べてくれるでしょう。
物理的な衝撃に注意
海水魚の中でも飼育要件の注文が少ないので飼育しやすい魚種ですが、1点だけ注意事項があります。
物理的な衝撃にだけは、極端に打たれ弱いことです。
水槽外へ飛び出したり、岩などにぶつかったときはもちろんのこと、網で掬いあげただけでもダメ―ジを受けます。
移動時であっても、原則的に水から出さないほうが良いでしょう。
水から出すと、著しく弱ることがあります。
水槽から移動させるときは、プラケースで水ごと掬って移動させましょう。
網は使わないほうが良いです。
体表がちょっとスレただけでもダメージを負ってしまうほど、物理的な衝撃にはデリケートです。
他の魚では問題ない程度のちょっとした衝突やスレでも、テンジクダイ系の魚種に関しては致命傷になってしまうことがあります。
主なテンジクダイ
マリンアクアリウムにおいて、比較的流通量の多いテンジクダイの解説は以下の記事をご確認ください。