リーフタンクの構築にあたって、水槽選びは基本であり、重要です。
サイズの決定
水槽を決定するにあたっては、まずサイズを決めましょう。
6045水槽以上がスタンダードです。
項目 | 6045水槽 | 90cm水槽 | 120cm水槽 | 180cm水槽 |
---|---|---|---|---|
規格サイズ(mm) | 600×450×450 | 900×450×450 | 1200×450×450 | 1800×450×450 |
水量(約) | 110L | 164L | 218L | 328L |
総重量(約) | 130kg以上 | 200kg以上 | 270kg以上 | 400kg以上 |
※重量は水槽の自重と水のみです。底床やライブロックなどが入るとさらに重くなります。
6045以下の水量の水槽は導入コストは低く済みますが、水質維持の難易度が上がります。
このため6045サイズを基準として考えると良いでしょう。
スタンダードな60cm水槽以下の小型水槽でもリーフタンクは構築可能ですが、その場合はやや手狭なため運用難易度が高くなります。
サイズが決まったら、次に採用するろ過方式を決める必要があります。
ろ過方式は一般に「外部式ろ過」か「オーバーフロー水槽」からの2択です。
外部式ろ過
水槽の外部にフィルターを設置し、それを通してろ過する方式です。
淡水の水草レイアウト水槽では最も一般的です。
外部式ろ過を採用する場合、水槽は一般的な水槽をそのまま採用できます。
メリット
- 水槽内の配管が少なく、比較的目立たせずに設置できます。
- 一般的な観賞魚用水槽をそのまま使用できます。
- 省スペースで設置可能です。
- オーバーフローに比べると導入コストが低く済むことが多いです。
デメリット
- 密閉されているため酸素の供給が少なくなります。
水草水槽では添加したCO2を逃げにくいのがメリットですが、海水中では好気性バクテリアの活動に支障をきたすことがあります。結果、ろ過能力が低下するリスクがあります。 - メンテナンスは都度分解清掃する必要があるため、手間がかかります。
- プロテインスキマーは別途設置が必要です。
オーバーフロー水槽
メインとなる水槽の下に、ろ過槽専用の水槽(サンプ水槽)の2つの水槽から構成された水槽です。
メイン水槽の水量が一定のラインを超えるとパイプを通ってろ過槽に落ちます。
(だから、オーバーフローと呼びます。)
その後、ろ過槽に落ちた水は大量のろ材でろ過され、きれいになった水がポンプでくみ上げられ、パイプを通ってメイン水槽に戻るという流れを繰り返します。
メリット
- 大量のろ材を採用でき、水質浄化能力が極めて高いろ過方式です。
- プロテインスキマーやヒーターはろ過槽内に収納できます。
- メンテナンスはろ過槽の掃除のみなので容易です。
デメリット
- すべてのろ過方式の中で、導入コストが最も高額です。
- メイン水槽はオーバーフロー専用仕様の水槽を採用する必要があります。
- 耐荷重はメイン水槽の重量だけでなく、ろ過槽の重量も考慮する必要があります。
- 落水音は消せないため、静音性には難があります。
端的に決めるなら
コスト重視なら「外部式ろ過」を。
性能重視なら「オーバーフロー水槽」を選ぶと良いでしょう。
コメント