リーフタンクにおける照明の基本

リーフタンクにおける照明といえば、青色のLEDライトが基本となるでしょう。
しかし一口にLEDライトといってもそのタイプは様々あります。

サンゴの育成には光量と波長が重要です。
育成したいサンゴの種類と色によって最適な製品は変わります。

ここでは、基本的な照明の種類と選び方を紹介します。

照明の種類

システムLED

スマートフォンアプリなどにより光量や色の変更が可能な照明です。
比較的登場の新しい製品ですが、リーフタンクではこのタイプの照明がスタンダードになりつつあります。

制御範囲は製品によって異なりますが、多くはアプリ操作で光量・調色・照射角の設定を自由に行えます。
これによりサンゴの育成や色揚げに最適化した光を照射できます。

多くの製品は吊り下げ型、または専用アームに設置する方式です。

製品により適合サイズは異なりますが、目安として1台で6045水槽まで賄える製品が多いです。
90cm水槽では2台、120cm水槽では3~4台程度の使用が目安となります。

なお、小型水槽で使用する場合はオーバースペック気味になってしまうことがあります。
あまり光が強すぎてもサンゴが照明焼けを起こすことがあるため、30cmキューブ水槽などで育成する場合は小型水槽向けの製品を使用しましょう。

ライン型LED

水槽の上に乗せて使用する、一般的な海水魚飼育では最もスタンダードなタイプの照明です。
これ単体で設置可能なため、比較的低コストで設置できるのも特徴です。

リーフタンクにおいては、2台以上の使用を基本として考えたほうが良いでしょう。

立体的なレイアウトになることが多い好日性サンゴを中心としたリーフタンクでは、1台では光量が不足することが多いです。

目安として、奥行き15cmごとに1台加算と考えておくと良いでしょう。
奥行き30cmなら2台、45なら3台が目安です。

スポット型LED

複数台の設置を前提とした単独型の照明です。
スポット型は基本的に照明単体での販売となるため、これ単体では使用できません。
設置には別途灯具のほか、吊り下げ用のアームなどが必要です。

このため照明部分の単価だけ見ると最も安価になりやすいですが、設置に必要となるその他の灯具込みで考えるとライン型より高コストになることも多いです。

育成したいサンゴの種類と水槽サイズによって必要数は変動しますが、60cm水槽で2~6台程度が目安です。
小型水槽の場合では、1台で完結することもあります。

1つの水槽に1台1台異なる波長をもつ製品を採用することもでき、拡張性にも優れたタイプの照明です。

スポット型のLEDは主に60cm以下の小型のリーフタンクで活躍します。
大型水槽でも使用できますが、その場合は後述のシステムLEDのほうがより有効な場面が多いでしょう。

システムLEDと併用して、スポット的に追加したい光がある場合にも有効です。

照明の基本 まとめ

  • リーフタンクの照明は、調光が可能なシステムLEDの採用が主流です。
  • システムLEDは任意の光量・発色・照射角に設定が可能なため、あらゆるサンゴを育成可能な点が魅力です。
  • ライン型LEDは海水魚飼育をメインとした水槽の延長、といった感覚で採用できます。
    サンゴの育成をメインとする場合は、奥行き15cmごとに1台追加を想定しましょう。
  • スポット型LEDは任意の波長をもつ製品を複数組み合わせ、狙った箇所に集中的に照射できます。システムLEDと組み合わせ、補助灯としての使用も有効です。

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


TOP