新時代のカスタムコーラルロック MarcoRocks

マルコロックとは?

マルコロックはフロリダ半島産の天然石灰岩を利用したリーフタンク用コーラルロックです。

マルコロック最大の特徴。
それは陸上の石灰岩層から切り出された多孔質なアラゴナイト系石灰岩であるということ。

フロリダの地表に露出した石灰岩層の様子※マルコロック採掘地の様子ではありません

従来のライブロックは海中のサンゴ岩を丸ごと採取するため、採集圧による海の生態系への影響が懸念されていました。マルコロックはライブロック採取による海の生態系に与える影響を最小限に抑えるために生まれた製品なのです。

マルコロックの特徴とメリット

従来の擬岩系ライブロックレプリカはアラゴナイト系の骨材をホワイトセメントで成形したものが主流を占めていましたが、マルコロックはそのままでリーフタンクに必要なろ過機能を付加できる多孔質構造をしたアラゴナイト系石灰岩を使用しています。

一般的な石灰岩(地殻変動の激しい地域で生成されたもの)は長い年月を経て地下で凄まじい圧力による変成を受けるため内部に空隙がほとんどありません。

一般的な石灰岩や化石サンゴの断面

マルコロックの原料となっているフロリダ半島の石灰岩は地質年代的に比較的新しい時代(新生代の始新世~漸新世)に形成されています。そして同じフロリダ半島産の石灰岩でも表層で採掘されたものは2500万年~200万年前にかけて形成されたものが多いことから強い圧縮を受けておらず、サンゴの骨格由来の多孔質構造と空隙を残しているのです。

陸上採掘の石灰岩でありながら、内部に空隙が多い多孔質構造を残しているマルコロック

マルコロックの大きな特徴としては以下のものが挙げられます。

  • 主成分が天然のアラゴナイトなのでハードコーラルの骨格形成に必要な微量元素を含んでいる。
  • 内部まで空隙のある多孔質構造により好気性バクテリアと嫌気性バクテリアの両方が定着可能。
  • 大小さまざまな形状のラインナップがあり、組み合わせによりレイアウトの幅が広い。
  • モルタル、エポキシ系接着剤、熱可塑性樹脂、シアノアクリレート形接着剤での接着が可能。
  • ライブロックのように予期せぬ有害な生物を持ち込まない。
  • 陸上の石灰岩層由来の岩なので、汚染された海水の影響(主にリン酸塩との結合)がない。

マルコロックの基本ラインナップ

基本となる形状は主に3種類。
これらをパズルのように駆使してレイアウトの骨格を作っていきます。

リーフセーバー

スタンダードなリーフセーバーは、このような塊状になっているものが多く見られます。

現行のラインナップでは最もスタンダードな存在となるマルコロック。
空隙の多い多孔質な塊状で、好気性ろ過と嫌気性ろ過双方に対応した構造になっています。

大きめの塊をそのまま使用することもできますが、マルコロックの特筆すべき特徴とも言えるのが「内部まで多孔質構造が残されていることから小さく割っても不自然な形状になりにくい」こと。

リーフセーバー Mサイズ
リーフセーバー Sサイズ

従来のライブロックやアクアリウム用レイアウトロックは形状の良くないものは捨て石となってしまっていました。マルコロックは形状が気に入らなければ細かく割って副石や添石にするだけでなく、接着することで複雑な形状をしたレイアウトロックに作り替えることも可能なのです。

このようにマルコロックはわずかな破片ですら捨て石になることがない画期的な素材と言え、その中核となるのがこのリーフセーバーなのです。

プレミアムシェルフ

ミルフィーユのような薄い板状の層が重なった構造をしているものが多い、プレート状マルコロックです。

リーフセーバーと比較して採掘量が多くないことから若干高価になりますが、よりナチュラルかつ複雑なレイアウトロックを作り出すことが可能となる素材です。

リアルなディテールにこだわりたい方におすすめしたい素材です。

プレミアムシェルフを使って構成した作例

ファウンデーション

ファウンデーション表
ファウンデーション裏

リーフセーバーロックの下部を平らにカットした製品で、抜群の安定性を持っていることからレイアウトロックの土台に向いた製品です。

大型水槽用に大きめのレイアウトロックを作りたい方は、このファウンデーションを土台に組み上げていきましょう。

マルコロックの魅力

大小の塊を組み合わせることで、このような重厚かつアクロバティックなレイアウトも可能に

マルコロックの魅力は質感の良さだけではなく、なんといってもレイアウト形状を自在にカスタムできること。
細かく割ることで捨て石になる部分がほとんど生じることがなく、アイディア次第でさまざまな形状のレイアウトロックを作ることができます。

捨て石がほとんど出ない

マルコロックは多孔質構造を残したアラゴナイトの石灰岩であるため、ハンマーなどで割りやすい素材です。
大きなサイズのもので形状が気に入らないものがあっても、割って接着することで自分の好みの形状に組み上げることが可能となっています。

先述しましたが、これは従来のアクアリウム用レイアウトロックにはほとんどなかった特徴です。
形が気に入らないからといって捨てることなく、購入したマルコロックのほとんどを余すことなく利用できるのです。

細かく割ったリーフセーバー
枝に近い形状に接着した作例

もちろん割らずにそのままレイアウトに使ってもOKですが、形状を細かくカスタムすることで水槽内のスペースもマルコロック自身も無駄なく活用できることは非常に魅力的なポイントであると言えるでしょう。

接着箇所が目立たない

赤い点線内が接着部位

マルコロックは接着箇所を自然な仕上がりにすることも可能で、これがレイアウトの自由度を飛躍的に高めます。

接着剤が露出したまま硬化すると質感の違いから不自然な見た目になってしまいますが、接着剤表面に細かな破片を付着させることで違和感の少ない仕上がりになります。

一見しただけでは難しそうに思えてしまいますが、コツを抑えればそれほど難しいことではありません。
詳しい接着の仕方は別の記事で詳しく解説する予定です。

割ったときに生じた破片は接着部に再利用可能

マルコロックの破片は接着部のディテールアップにも使えるほか、良質なアラゴナイトであることから水槽内の底砂に加えたり、カルシウムリアクターのメディアとしても活用することができます。

このようにマルコロックは破片すらも余すことなく利用できる優秀なレイアウト素材でもありますが、その利用方法はレイアウトだけに限定されません。

天然資源の持続的利用が問われる昨今において、その面においても優秀な素材と言えるでしょう。

マルコロックは以下から購入可能です。

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