カクレクマノミはマリンアクアリウムにおいて最も人気の高い海水魚といっても過言ではありません。
リーフタンクでの飼育も可能です。
オレンジを基調とし、3本の白いバンドが入るのが本種の特徴です。
非常に人気が高く、海水魚としては珍しく国内や台湾で養殖された個体が数多く出回っています。
ブリード個体の模様にはバラツキがあるようで、バンドや黒い縁取りが消失するなど、乱れた模様のものも存在します。
本種の特徴的な性質として、「イソギンチャクとの共生」があげられます。
リーフタンクで飼育する場合、カクレクマノミとサンゴの組み合わせは特に問題ありませんが、イソギンチャクとサンゴの組み合わせでは問題が生じる場合があります。
カクレクマノミはイソギンチャクとの共生イメージが強いものの、実は一部のサンゴとも共生関係を築けることが知られています。
リーフタンクで共生関係を観察したい場合、イソギンチャクの代わりに本種と相性の良いサンゴを組み合わせると良いでしょう。
目次
基本情報
生物学的情報 | |
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名前 | カクレクマノミ |
学名 | Amphiprion ocellaris |
分布 | 西部太平洋~インド洋 |
食性 | 雑食 |
グループ | クマノミ |
飼育要件 | |
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飼育しやすさ | ★★★★★ とても容易 |
入手しやすさ | ★★★★★ よく見かける |
餌付けしやすさ | ★★★★★ とても容易 |
混泳適正 | ★★★★★ とても混泳向き |
最大体長 | 11cm程度 |
適正水温 | 24℃前後 |
リーフタンクにおける飼育のポイント
サンゴが健康的に育成できている環境であれば、本種は問題なく飼育できるでしょう。
相性の悪いサンゴも特にありません。
本種単独で泳がせる分には、特段問題はありません。
イソギンチャクとリーフタンクの相性が良くない
本種とイソギンチャクの共生は有名です。
しかしながら、イソギンチャクとサンゴの組み合わせは相性がよくありません。
リーフタンクでは、イソギンチャクの性質が留意事項となります。
イソギンチャクはサンゴに対して有効な「刺胞毒」を持ち、そして意外と「歩き回る」性質があります。
この2点が、リーフタンクを構築する上では障害となりえます。
歩き回ってサンゴの上に乗っかってしまったり、刺胞毒で他のサンゴを攻撃してしまうのです。
サーキュレーターを上手に配置し水流を適切にコントロールできれば、イソギンチャクが居心地の良い場所に誘導することはある程度可能です。
しかし、必ずしも狙い通りに誘導できるとは限らず、サンゴとの同居はどうしてもリスクが付きまといます。
このため、リーフタンクにおいてはカクレクマノミとイソギンチャクとの共生はおすすめできません。
実はサンゴとも共生可能
カクレクマノミはイソギンチャクだけでなく、実は一部のサンゴも共生関係を築けることが知られています。
例えば「バブルコーラル」「オオウミキノコ」「トランペットコーラル」「ハナサンゴ」などには入ることがあるようです。
ただし個体によっては、カクレクマノミの共生はイソギンチャクほど歓迎的なものではいようです。
ポリプを縮めるなど、委縮してしまうこともあるようです。
調子を崩している個体や、神経質な個体ではカクレクマノミの共生をストレスに感じる場合があり、結果として衰弱してしまうこともあります。
このため、必ずしもサンゴとカクレクマノミの共生関係が成立するとは限らない点には留意しておきましょう。
そもそもイソギンチャクとの組み合わせの時点でも個体の相性があり、100%成立するとは限りません。
カクレクマノミの飼育において、イソギンチャクやサンゴとの共生は必須ではありません。
カクレクマノミが入らないサンゴを選ぶのも、選択肢の一つです。
他魚種との混泳について
本種自体は温和です。
攻撃的な魚とでなければ、基本的に混泳は可能です。
基本的にはおとなしい性質の魚種です。
水量に余裕のあるリーフタンクでは、複数匹入れると群れになって泳ぎます。
様々な改良品種
カクレクマノミは海水魚としては珍しく、ブリードが進んでいます。
これに付随する形で、改良品種の作出も盛んに行われており、様々な色彩を持つ品種の流通がみられます。
改良品種は黒・白・オレンジのいずれかの色彩を拡張したものが基本です。
ヒレの伸長がみられるタイプ、およびそれらの組み合わせで様々な品種が作出されています。
カクレクマノミ まとめ
カクレクマノミはオレンジを基調とした体色に、3本の白いバンドが特徴的なクマノミです。
最も有名で流通量の多い海水魚といっても過言ではないでしょう。
サンゴのポリプにいたずらすることもないので、リーフタンクとの相性は良い魚です。
カクレクマノミ単体で泳がせる分には、特別な注意事項はありません。
イソギンチャクとリーフタンクとの相性は良くないので、共生関係を観察したい場合は「バブルコーラル」「オオウミキノコ」「トランペットコーラル」「ハナサンゴ」などに入ることが知られています。
ぜひ、お手持ちのリーフタンクに追加してみてください。
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