茎からブドウの房状の葉を付ける海藻の一種です。
沖縄県特産の食材としても有名です。
強めの光を当てることで、葉が密集して群生する傾向があります。
育成環境が適切であれば、増殖も楽しめる美しい海藻です。
リーフタンクでは、主に栄養塩の吸収用として用いられます。
基本情報
生物学的情報 | |
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名前 | ウミブドウ |
別名 | クビレズタ、グリーンキャビア |
学名 | Caulerpa lentillifera? |
分布 | 西部太平洋の浅場 |
飼育要件 | |
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飼育しやすさ | ★★★★★ とても容易 |
入手しやすさ | ★★★★★ よく見かける |
適正水温 | 15~25℃前後 |
照明 | 強 60cm水槽で3000lm程度※ |
水流 | 中 房がなびく程度 |
備考 | リーフタンクではメイン水槽よりもろ過槽によく用いられます。 |
リーフタンクにおける育成のポイント
リーフタンクではメインのレイアウトよりも、オーバーフロー水槽のろ過槽内で余剰栄養塩の吸着用として採用されることが多いです。
環境が合うとどんどん伸びてくるため、その分余剰な栄養塩を吸収してくれるからです。
メイン水槽でも使用可能ですが、そのようなレイアウトは一般的なリーフタンクとはやや離れたものとなり、派生的なレイアウトとなるでしょう。
葉が伸びるとライブロックなどに絡まり固着していきますが、サンゴに覆いかぶさって成長を阻害してしまうこともあります。
このため、サンゴが主役となるリーフタンクでは、メイン水槽にそのまま入れるのは扱いにくいとされます。
またウミブドウは光量の要求がある程度高めです。
青色光よりも白色光のほうが育成には有効で、幅60cmの水槽で3000~4000lm程度が目安です。
明るさが十分に確保されていれば育成に関して特に難しい点はありません。
しかし、あまりにも栄養塩が過剰すぎると珪藻類(いわゆる茶ゴケ)などに覆われ、本来の機能を果たせなくなることがあります。
ウミブドウが茶ゴケに覆われてしまうほど富栄養化した水槽では、サンゴ類の育成は困難な可能性が高いです。
水換えの頻度を上げたり、ろ材の構成を見直すなどして点検したほうが良いでしょう。
草食魚のエサとして
ナンヨウハギやキイロハギなどをはじめとした草食性の強い魚種にはエサとして有効です。
ビタミンやミネラルも豊富に含まれているといわれており、状態の良い飼育をサポートします。
これらの魚種が水槽にいる場合、ろ過槽で増やしたものを時折エサとして与えると、無駄がないでしょう。
ウミブドウ まとめ
食材としても有名な、ブドウ状の房を付けた海藻です。
育成には強めの光を使うことと、白色光を使うことの2点を意識すると良いでしょう。
また、その特性上メイン水槽ではなく、ろ過槽に照明を設置するという形になります。
環境が良いと余剰栄養塩をぐんぐんと吸収し増殖します。
増えすぎるとろ過槽を圧迫してしまうので、適度に間引きましょう。
食材としても有名ですが、水槽内で増えすぎたウミブドウを食べるのはおすすめできません。
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